もちろんずっと赤字のままで良いというわけではありません。今は「PayPay=支払い」というイメージを持たれている方がほとんどだと思うんのですが、実はPayPayはそれだけじゃないんです。
PayPayはアプリ一つで何でもできる「スーパーアプリ化」を目指していて、コンビニなどでの支払い機能だけでなく、様々なことがPayPayアプリでできるらしい!そのうちの一つにタクシーの配車機能などもあり、配車したタクシーの運賃をPayPayで支払うというところまでアプリ一つで可能なんだとか。
たしかにホーム画面にありました!僕は全く使ったことがなかったので「初回利用で割引」というポップが出たままになっていますが、確かにこれは便利!
ゆくゆくは映画館だったり、デリバリーサービスやホテルの予約など、決済と紐づけされているからこそ便利になる色々な企業や金融サービスなどと提携することで利益を生み出していきたいそうです。
なので、赤字とは言っても、今はPayPayというサービスを幅広く認知していただくための投資と考えています。
なるほど。しっかり利益が出る仕組みが考えられているんですね。じゃあこっそり全ユーザーから毎月200円ずつ抜いていたりは?
というわけで、PayPayの100億円あげちゃうキャンペーンはそれ単体だと赤字ですが、これからのキャッシュレス化を見据えた投資なので、問題ないそうです。利益を生み出す展望は、ユーザーからこっそりお金を抜き取る以外にあるので、全国のPayPayユーザーは、今後も安心して使い続けても大丈夫なようです!というか、これからもっともっと便利になっていくはずなので、むしろ期待しながら待っていましょう。
100億円あげちゃうキャンペーンは効果があった?
当初の疑問は解消されましたが、せっかくPayPayの広報さんからお話を聞けるチャンスなので、もう少し色んなことを聞いていこうと思います。
ちなみに、取材はコロナウイルスの影響もあり、ビデオ通話によって行っています。
100億円あげちゃうキャンペーンって2回あったじゃないですか?やっぱりあのキャンペーンの効果って大きかったんですか?
そうですね。1度目のキャンペーンでかなりユーザー様は増えましたね。ただ、そのキャンペーンで使ったっきりという方も一定数いらっしゃったので、2度目のキャンペーンはサービスの定着も目的として行いました。
たしかに。1度目のときは家電量販店なんかを筆頭にお祭り騒ぎになりましたけど、定着しだしたのは最近な気がする。今はコンビニでもスーパーでもスマホ決済の人がほんとに増えましたよね。
ありがとうございます。まだまだ現金で支払いされている方の方が圧倒的に多いんですけどね。
今はまだ現金が圧倒的に強いそうですが、本当にここ最近はスマホ決済を利用している方が増えてきている気がします。コンビニなんかだと、体感では半々くらいなんじゃないかな?スマホ決済を置いているお店も増えましたよね。クレカとかは使えなくてもPayPayは使えるっていうお店もよく見かけます。
おかげさまで昨年の12月には単月で1億回のPayPay決済をしていただきました。
すごい! 毎回こっそり手数料200円とれば月に200億円だ。
メルペイやLINEペイなどのことはどう思っている?
これだけスマホ決済が普及してきていますが、それに伴ってスマホ決済サービスを行う企業も増えてきています。乱立しているスマホ決済についても聞いてみました。
スマホ決済ってPayPayだけじゃなくて、メルペイだったりLINEペイだったり、色々あるじゃないですか。やっぱりバチバチの関係なんですか?
いやいや、そんなことありませんよ。もちろんライバルであることは間違いないので、仲良しこよしというわけにはいきませんが、むしろスマホ決済を広めていく同志のように思っています。
そんなこといって、目の前で別の決済を使ってる人が居たらスマホ奪い取って叩き割ったりしません?
しません。少ない顧客を取り合うより、まずはパイを増やしたいと考えているので、スマホ決済どうしで争うよりも、キャッシュレスを共に広げることの方が大切ですから。
なんとも大人なご意見をいただきました。後日、某スマホ決済を取り扱う企業に勤める友人に話を聞いたところ、全く同じ意見でした。スマホ決済で働いている人たちは大人な人が多いのだろうか。
地方のお店にこそ導入してもらいたい
キャッシュレスをどう広げるかという意味では、現金しか取り扱ってこなかった小さなお店や地方のお店にこそ導入していただきたいんです。
チェーン店にまとめて導入してもらった方が広がりそうじゃないですか?
やはり都会のスーパーや飲食チェーン店では、クレジットカード決済が使えたり、すでにキャッシュレスが普及しているんですね。もちろんそういった店舗にPayPay決済を導入していただくことも意義深いことではあるのですが、現金しか取り扱っていないお店にPayPayが導入されることによって、キャッシュレスが初めて使えるようになる。こういったお店を増やすことが我々の使命だと考えています。
PayPayは導入する際に大きな機材や高額な設備は必要なく、QRコードのスタンドを設置するだけで決済が可能になるため、店舗側の負担はほとんどないのだとか。
ちなみにPayPayの導入に必要な店舗側の負担はいくらくらいなんですか?
大手コンビニチェーン店さんなど、一度に大量の店舗で導入される場合などに一部負担していただくケースはありますが、一般的な個人店さんなどが導入される際にこちらがいただく費用は一切ありません。
※なんとなくPR感がでてきたので確認しておきますが、今回はこちらが取材を申し込んで、PayPay株式会社さんが快くそれを受け入れてくれたというだけで、金銭的なやりとりは一切ありません。
PayPayを導入するには?
PayPayを全店舗が導入すべきだってことはわかったんですけど、どうやったら導入できるんですか?
大きく分けると2パターンあって、こちらの営業が店舗様に直接伺って、加盟しませんか?とお声掛けするパターンもありますし、逆に店舗様からご連絡いただくパターンもあります。
PayPayを導入しようと思ったら、営業が来るのを待つのではなく、自分で申し込めばOKだそうです!
その後は約1~2週間ほどの審査を経て、QRコードスタンドなどの入っているキットが郵送で送られてくるので、それをレジ横に置けば、もうキャッシュレス完了!!
キャッシュレスでより多くの人々の暮らしを豊かに
導入への負担は0円、手数料もかからず、面倒な手続きもほとんどないPayPayですが、実際に導入した店舗からはどのような意見が届いているのでしょうか。
キャッシュレス化することによって、これまでレジのために人員を割いていた分の人件費がカットできたり、レジミスによる過不足金の問題もないので助かっているというお声もいただいています。
他にも、飲食店や美容院などの店舗様からは、会計のたびに小銭などをさわると毎回手を洗いなおして作業が止まったり、一手間二手間かかっていたのがお客様にQRコードを読み取ってもらうだけで済むので、楽になったと言っていただいています。
特に今はコロナウイルスも流行っていますし、衛生的にも現金よりスマホ決済の方が安心かもしれないですね。
逆にコロナの時期だとこういった機会は少ないかもしれませんが、中国の大手決済サービスAliPay(アリペイ)のユーザーでもPayPayが使えるので、中国人観光客の支払いで時間を取られることもなくなるのではないでしょうか。こちらの画面には日本円で表示され、あちらのスマホには中国元が表示されるので、スムーズに決済を行うことができます。
まだまだスマホ決済に対しては「本当に安全なのか」というお声もいただくのですが、現金以上に安心して使っていただけるようになっています。不正に使われた場合には、原則全額補償しますし、店舗様に対しても補償します。より便利なスマホ決済や、それにまつわるサービスが広がって、より多くの人々の暮らしを豊かにできればと考えています。
なるほど。本日はお忙しい中ありがとうございました!!
まとめ
PayPayの100億円あげちゃうキャンペーンは赤字だったようですが、最近は確実にスマホ決済を利用している人たちが増えているので、戦略としては成功なのかもしれません。
一昔前はネットで買い物をするのってなんとなく胡散臭いようなイメージがあったと思うのですが、今ではお年寄りにもネットショッピングを使いこなす人がたくさんいますし、もはやネットショッピングは多くの日本人の生活の一部といえるのではないでしょうか。
近所のスーパーでPayPay支払いしたときにもらったエコバッグ
それと同じようにスマホ決済も、なんとなく現金に比べるとめんどくさそう、本当に安全なの?というイメージを持つ人もいるとは思いますが、数年後には当たり前のように使われている世の中になっていると思います。というかすでにそうなりつつありますよね。