舞妓さんは〇〇ってほんと?無茶なお願いを全部聞いてもらった話

こんにちはー。やましゅーでーす!! (@yamashu₋locafra)今日はいつもよりかなりテンション高めです!

というのも冒頭の写真でおわかりの通り、舞妓さんに会ってきました!

 

京都に23年間住んでいますが、一度も舞妓さんと話したことがありません。

このまま普通に過ごしていても、きっと一生話すことはないんじゃないだろうか。

 

ということで、今回は思い切って舞妓さんを予約しちゃいました!!(この先三カ月はもやし生活になりますが悔いはない)

今回お世話になったお店『花咲』さん

 

しかし私、やましゅーは恥ずかしながら女性と話すのが苦手なんですね、これが。せっかく舞妓さんと話せるチャンスなのに一人では台無しにしてしまいそう……

 

ということで強力な助っ人を呼ぶことに。

 

一人目はぶんたくん。(起業家ブロガー@₋BUNTA₋)

 

彼は中卒でひざうら好きの変態ですが、こういう時は変態が一番頼りになります。

 

そしてもう一人は前田くん。(ジャンプ力に定評のある前田@blacktnbt)

 

顔ハメパネル製作者の意図を無視する協会会長の前田くんなら、きっと祇園の雰囲気にも負けないはず!

 

 

ご覧の通り祇園の街には不釣り合いな若造三人ですが、桃太郎だって犬、サル、雉だけで鬼退治に成功しているのできっと今回も大丈夫でしょう。

 

「今日は来てくれてありがとう。」
「僕は今日、舞妓さんの膝うらを見に来ました!!」
「舞妓さんっていくらもらってるんですかね?」

 

……頼もしい限りです。

 

舞妓さんに会いに行こう

いざ入店

「ここか」

 

 

「ちょっと緊張してきたな・・・怖い女将さんに追い返されへんかな・・・」

 

「!?!?」

 

誰が一番に入るかで揉め始める

 

「助っ人でしょ?ほら先に入って!」
 

 

「!!」

 

格式の高いお店は路地裏に……

 

覚悟を決めて入ると、お店の方が丁寧すぎるくらい丁寧なおもてなしで部屋まで案内してくれます。こんな若造なんかに、って申し訳なくなってくる。

 

部屋に到着すると、僕はもちろん、頼りにしていた二人までもが

「居場所がない……」

 

「緊張してここしか無理」

 

雰囲気に圧倒されてしまい、ガッチガチに。

 

場違い感がすごすぎて、待ってる時は全員むちゃくちゃ姿勢が良かったです。

 

「舞妓さんが来る前にメニュー表を見とかなくちゃ」

 

「・・・(絶句)」

 

舞妓さん登場

「おこしやす。」

 

「おぉ〜!」

 

「生おこしやすを初めて聞けた!」

 

これこそはんなり。

京都出身でも実はこんな上品な京都弁を使う人はほとんどいません。僕もちゃんとした「おこしやす」は初めて聞きました。

 

舞妓さんが自己紹介してお食事のスタート。

皆さんは舞妓さんってどんなイメージですか?僕らは全く知らないので、遠いところに座って、ちょっとお酌をしてもらえるくらいかな?なんて思っていましたが……

 

実際はこんな感じ!!

ちかっ!となりですか!舞妓さんそこであってますか!」

 

前田くんは緊張して一度も目を合わせません。舞妓さんとの会話もたじたじ。

 

さすがのぶんたくんも緊張している様子でしたが

 

舞妓さんの名前入りシールをもらうと、すぐさまスマホに貼って

 

「シールの上からでも反応する!良いシールですね。

 

僕は最初から見惚れてます。もうずっとはんなり。

 

さてさて、お酒も注いでもらったところでひとまず

「カンパーイ」

 

乾杯のあとはみんな黙々と食べはじめます。やっぱりみんなまだ緊張でなかなか話を切り出せません。

しかし、さすがは舞妓さん!上手に話を切り出してくれました。

 

舞妓さんに質問攻め1

舞妓さんって京都出身じゃないの!?

若い人だけで来はるのめずらしいどすねー」
どす!京都弁良いですねー」
「京都弁いいやろー」(なぜか自慢げ)
「京都弁はほんまによろしおす。うちは京都出身ではおまへんけど
「えーーーそうなんですか!」
「実は京都出身の舞妓は1割くらいなんよ」
「たった1割とは……。そもそも舞妓さんって何人くらいいはるんですか?」
70人くらいやねぇ~」

少ない!舞妓さんは京都にしかいないので世界に70人しかいないということですね。
世界に70人ってかっこいいな。

 

舞妓さんってどうやったらなれる?

「舞妓さんってどうやったらなれるんですか?」
「うちは中学卒業の時、置屋さんに履歴書送ったんえ。」※置屋(おきや)遊女、芸者などを抱え、あるいは居住させる業態の家。遊女を送り込む側を置屋と称したもの。
「履歴書!そこは僕らのアルバイトなんかと一緒なんやな・・・って”中学生!?” え、今何歳ですか?
「何歳にみえる~?」

 

(こんな何気ないやり取りでも、はんなり聞かれたら口がゆるむってば)

 

「24歳かな」
「いや、この包容力は26とみた!」
「案外22歳とかだったり。」

「セブンティーンよ」(原文ママ)
「うそやん!?」
「え?年下?」
「・・・治外法権だ。」

 

舞妓さんの恋愛事情

「17歳やったら高校生と同じですよね。恋愛ってしても大丈夫なんですか?」
「恋愛はご法度」
「いつまでですか!?」(結構必死に聞いてます)
「だいたい5年くらいやねぇ。5年修行したら芸子さんに襟替えするんよ。」
「5年か~……途中で恋して辞める人もいるんですか?」
「ご縁があって辞めはったって方のお話も聞いたことありおます。」

 

全国の舞妓さんに恋してしまった方々、置屋さんのおかあさんにあいさつして良い人と認めてもらえればチャンスはあるそうです。

もっと良い男になるしかないな。

 

ここで舞妓さんは一度退出

 

「ふー、なんか緊張の糸が切れたぁ。」
「やましゅーメロメロですね!ずっとニヤニヤしてるし
「うそ!?ニヤニヤしてた!?」
 

 

「めちゃめちゃしてた。」

 

舞妓さん‟舞い”を披露

舞妓さんの前でだらしなくニヤニヤしていた事実を知って落ち込んでいるところに舞妓さんが再び登場!!

 

”舞い”を披露してくれます。

ぶんたくんはご飯も食べずにずっと見惚れていました。

古来から続く伝統ある”舞い”。インターネットで検索しても決して見れません。しっかりと目に焼き付けておきます。

 

その後には記念撮影

 

ツーショットも撮って頂きました。確かにニヤけてるな……くそぉ

 

前田くんはなぜか後ろ姿でパシャリ。

結果的に舞妓さんの”うなじ”をファインダーに収めることができました。前田君グッジョブ!!

 

ぶんたくんは果敢にも舞妓さんの膝裏を狙いに行きます!

が、女将に軽くにらまれあえなく撃沈。いや流石にそりゃだめだよ。

綺麗な正座ですね。目線は膝裏をロックしていますが、さすがの舞妓さんも苦笑い……

 

着物とメイク

舞妓さんと話せる機会なんてそうそうないですからね、まだまだ質問していきますよ!!

「そういえば着物で舞うのって相当ハードですよね。何kgあるんですか?」
10㎏ぐらいよ。最初は歩くのも大変やったけど、もう慣れました。」
「10㎏!舞妓さんって涼しげな顔の下でこんな大変なことをしてるんだ!!」

 

 

「この帯は7メートルあって力のある男性の着付けしさんに巻いてもろて。」

 

 

「この帯には高価な宝石がついていて今ではもう作られてへんのよ。
「え?めちゃめちゃ貴重なものじゃないですか!」
「そうどす。そやからこけることがあってもこれだけは守りなさいと言われてるんよ。」
「えーっ、舞妓さんの身体が一番ですよ!(精一杯の決め顔)」
「おおきに」
///
 
 

 

「またにやけてる。」

 

ちなみに舞妓さんを抱える家は5つあり、家によって多少教えが違って、先ほどの舞いや音楽、作法も変わってくるそうです。

違いを全部覚えるまでに一回の人生で足りるかな?何円かかるかな?

 

「着物を着るのって何分くらいかかるんですか?」
「1時間くらいやねぇ」
「1時間!でもメイクもしないとだめですよね?」
「おしろいは自分でやるの。それもやっぱり1時間くらい。」
「自分でするんや!そういや舞妓さんの顔はなんで白になったんですか?」
「昔は今みたいに明かりがなかったやろ?そやから、ちょっとでも顔が見えやすいようにって白くぬらはったんよ。」
「知らなかった。化粧一つにも歴史があるんだなぁ。」

 

何を聞いてもさらっと答えてくれる舞妓さん。きっとものすごく勉強してはるんだろうな。

 

「はい質問!髪の毛は地毛なんですか?」
「髪の毛は地毛ですけど、この髪を繕う人があんまりおらへんくて、一週間はこのままで毎日高枕で寝てます。
「嘘でしょ!?一週間このままって想像できないほど過酷」

 

お座敷遊び

「ほな少し遊びましょか」

 

遊ぶ?(なにするの見当もつかない)」

 

金毘羅船々

遊び名【金毘羅船々(こんぴらふねふね)】この丸い置物(椀)の上にお互いが交互にパーで手を置きます。しかしこの丸い椀を取ることもでき、椀がない時はグーをタオルの上にだします。
椀を取れる回数は連続3回まで!唄は舞妓さんが歌ってくれるので安心。

 

まずは僕から舞妓さんに挑戦します!!

正面。近い。僕はその時点で緊張して勝敗は決していました。

「こんぴらふねふね 追い風(おいて)に帆をかけて シュラシュシュシュ~」

 

「あー負けたー」

 

一瞬で負けました。この金毘羅船々の歌詞は11番まであるそうですが、1番で遊びが終わりました。音痴でリズム感のない僕には高度な遊びでしたね。

 

続くぶんたくんもあえなく敗戦。

 

すごく単純なルールなのにめちゃめちゃ白熱します。舞妓さんがまた強いんだよな、これが。

 

さぁ最後は二人の対決の様子をイメトレしながら見ていた前田くん。

すごい!舞妓さんの動きに完全について行ってる!

 

これはもしかしてそのまま?

 

「お宮は金毘羅 船神さまだよ キララララ、 あっ。」

 

「やったー勝った!!」

 

「おー!!」

 

舞妓さんがコール!?

「お兄はん上手~。ほなコップもって。」
「えっ?僕が?なんで?」
「お兄さん飲むからうち飲まないぐーぐーぐいっと」

 

これは驚きました。ホストクラブでいうコールが始まったのです。しかも大きな声で。

これが巷にあるコールのはじまりなのかもしれません。

 

「うん。全然嫌な気はしない。」

だそうです。

 

舞妓さんに質問攻め2

舞妓さんの休日

「舞妓さんはお休みの日なにしてますか?そもそも週休何日ですか?」
お休みは月に2日どす。でもそれかて忙しかい時期はあらへんの。」
「えっ!月に2日!?治外法権!
「置屋さんではねえさんたちと同じ部屋で過ごすさかい、毎日が修学旅行みたいに楽しいんよ?」
「買い物はどこ行くんですか?」
「高島屋さんとか百貨店さんやねぇ」
「マクドナルドとかいくんですか」
マクドは行ったことないの。行ってみたいわぁ。」
「マクド!関西弁徹底的!」
「僕らが舞妓さんとマクドとかスタバ行く方法はあるんですか?」
「普段は無理やけど、観光についていくプランもあるから、それやったら……お兄さん連れててくれはるん?」
ドキン!!「そんなこともできるんですね!行きたい!一緒に歩きたい!!い、いくらで行けるんですか!?
「……ここでお金の話を持ち出すのは粋じゃないですよ。」

 

※舞妓さんにお金の話をするのは無粋なのでやめましょう。

「うちはお金のことは全く知らんのよ。」

舞妓さんはお金については全く聞かされておらず、本当に知らないのだそう。後ほどお店の方に舞妓さんと町歩き(舞妓さんを買うと言うらしい)をする値段は約6時間で75000円らしいです。

めちゃめちゃ高いけど、舞妓さんってことを考えると思っていたほどではないな!

モラルをもって舞妓さんが嫌がらないところであれば、スタバなども入れるそうです。

 

舞妓さんの給料

「あのー、舞妓さんって給料いくらぐらいなんですか?」

 

さすが前田くん、聞きにくいことをよくぞ聞いてくれた!

 

お給料はあらへんの。その代り置屋さんに住まわせてもろて修業もさしてもろてます。」
「給料なし、だと・・・」
「治外法権」

 

ビックリすることに、舞妓さんはお給料は一切なしなんです!

置屋のお母さんが管理しておられて、修業期間を終えたときにまとめて手渡すのだそう。その金額も気になりますが、舞妓さん自身も知りませんでした。

 

携帯をもっていない!?

「地元の友達と連絡はメールだけですか?」
「うちらは携帯持ってません。文通だけ。」
「え、いまは平成ですよ!?」
「そやから最近のJKの流行はわからへんの。

 

JK(笑)舞妓さんの時々出てくる横文字にはいつもグッときます。

 

「JKの流行かー。あっ、今はこんな写真が流行ってますよ」

(急いでSNOWをダウンロード)

 

「こんなネズミの耳つくんですけど撮っても大丈夫ですか?」
「へー可愛らしい!かまわへんよ。」

 

それで撮ってもらったのが、冒頭に出てきたこの写真。

 

こんな無茶なお願いまで聞いていただいて、ホントありがとうございます。もう後半は仕事とか忘れて普通に舞妓さんのことが好きになっていました。

 

そしてついにお別れの時間が……

 

「あぁ・・・」

 

夢のような時間はあっという間に終わり、そのあとは3人とも無言のまま締めの雑炊を頂きました。

 

まとめ

「・・・とんでもないところだったね。」
「ここは”祇園”という国なんだと思う。日本ではない。」
「治外法権……」

 

後半はぶんたくんが「治外法権」とつぶやくだけのロボットと化してしまいましたが、それくらい祇園はとんでもない場所でした。

少なくとも二十歳そこそこの僕たちが気軽にお邪魔できるような場所ではありません。

 

でもそんなとんでもない場所に、中学卒業と同時に何もかも捨てて飛び込んだ少女たちが”舞妓”さんなんですよね。

 

本当に夢のような2時間だったなぁ……

 

「もやし買って帰るか。」

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