かやぶきの里 雪灯廊に行ったら70年に1度の異変が起きていた

 

美山牛乳を飲みながら失礼します。ダイソン後藤です。今日は京都府の美山町にある「かやぶきの里」に来ています。

まず美山町と言うのは、京都府のちょうど真ん中あたり。なんとなく皆さんがイメージしている京都よりもかなり北の方にあります。

日本三景の一つ、天橋立などがある宮津や、舞鶴などの丹後地方を「海の京都」、美山町などのある丹波地方を「山の京都」と呼んだりします。清水寺や金閣寺など、古都としての京都は京都府のなかではごく一部で、京都府にはまだまだ魅力がたくさんあるのです。

 

かやぶきの里とは

そんな美山町のかやぶきの里というのは、今では珍しい「かやぶき屋根」の日本家屋が残る集落です。このかやぶきの里のすごいところは、今でも実際にその家に集落の方々が暮らしているという点です。

民家なので、迷惑をかけてはいけない

唐箕かな?歴史の教科書でしか見たことがない

現存している家屋は、江戸自体の中期から末期にかけて建てられたもので、それが偶然建て替えられないままになっているのを国が発見し、1993年に重要伝統的建造物群保存地区として認定されたという貴重な集落です。

1993年以降は、国の保存地区になったため建て替えられないという事情があるにしろ、江戸時代から1993年まで定期的にかやぶき屋根を葺き替えながら受け継がれてきたところに伝統の重みを感じます。

 

かやぶきの里 雪灯廊

そして、そんなかやぶきの里に今回訪れたのは、毎年1月下旬~2月上旬ごろに開催される「かやぶきの里 雪灯廊」というイベントを紹介するためです!

京都市は冬でも雪が降ることはあまりなく、ましてや雪が積もるというのは数年に一度あるかないかというくらいです。しかし、ここ美山町を含む丹波地方は山の京都いわれるくらい山の中にありますから、毎年冬になると30㎝ほどの積雪があります。

そして、かやぶきの里 雪灯廊はその雪で参加者が「雪灯籠」をつくって一面に並べるという非常に幻想的なイベントです。

 

昨年の雪灯廊の様子

実は昨年、プライベートでこのイベントに参加し、それがとてもよかったので、今年はロカフレで皆さんに紹介したい!とそう思ってやってきました。

が!

今年は記録的な暖冬で積雪が一切ありませんでした。

実行委員会の方にお話を聞いたところ、このような事態は、16回の歴史の中で初めてだそうです。

今年は当然「雪灯籠つくり」は中止となってしまっています。

 

雪灯廊のイベントは雪灯籠つくりだけじゃない!

記録的な暖冬の影響で積雪がなく、「雪灯籠つくり」はできませんでしたが、「かやぶきの里 雪灯廊」のイベント自体は他にもいろいろあります!

あったか屋台

地元美山の特産品を活かした「あったか屋台」が出ていました。記録的な暖冬とは言えやっぱりまだまだ寒いので、こういった屋台があるのはありがたいですね。

鹿肉コロッケをいただきました。鹿肉の感じはいまいちわかりませんでしたが、美味しいコロッケ。

 

イベント期間中は、かやぶきの里の通路にはこのように灯籠が並べてあり、夜になると

 

美しくライトアップされます。

雪がないのは少し寂しい気もしますが、それでも十分に幻想的。

 

昨年の写真

……やっぱり雪があるとより映えるなぁ。

 

また、灯籠だけでなくイベント期間中は民家もライトアップされるので、ただでさえ非日常的な空気を、より一層味わうことができます!

 

かやぶきの里 あれこれ

今回はイベント期間中だったこともあり、かなり人が多かったです。

外国人観光客の方が多かった

かやぶきの里はイベント期間中だけでなく、一年中観光地として楽しめますし、かやぶきの里に流れるのどかな雰囲気を味わうためにはむしろイベントを避けてくるのも一つの手かもしれません。

手づくりプリンで有名なcafe Milan

プリンが目の前で売り切れてしまった

代わりに黒豆豆乳プリンを購入

店内はとても込んでいて7~8分並びましたが、目の前でお目当てのプリンが売り切れてしまいました。代わりに黒豆豆乳プリンをいただきましたが、ゴマ豆腐のような大人の味でした。

美山牛乳のジェラート

ゆで卵

 

少し下ったところに彩花というカフェもあります。昨年訪れた際にはこちらでケーキをいただきました。

美味しかった!

cafe Milanはかなり混雑しているので、ゆっくりするならこちらの彩花さんがオススメ!

 

駐車場から出てすぐにある「お食事処 きたむら」の辛みおろしの手打ちそばと、かやぶきアイスクリーム。どちらもおいしかったです。

このように、普段は屋台こそ出ていないものの、食事をとったり休憩したりできる場所はたくさんあります。

かやぶきの里といえば、このポストの前が人気のフォトスポットです。雪があっても映えるし、春には花が咲いてそれもまた映えます。

イベントは関係なくても、こうしたのどかな雰囲気、日本の原風景とも言えるような景観をかやぶきの里では味わうことができます。

 

もしもこのまま雪が降らなかったら……

今年は記録的暖冬で、雪灯籠をつくれるような状態ではありませんでした。もちろんそれがなくてもかやぶきの里や、雪灯廊のイベント自体は十分に楽しめるものでしたが、やはり少し物足りなさも感じてしまいました。

この地域に住んでいるという71歳のおじいさんはこう話していました。

「もうここに71年住んでるけど、こんなことは初めてや。雪がなかったら生活しやすいし、車を運転するのも気を遣わんでええけど、雪が降らん冬っていうのはちょっと寂しいわな。」

71年間で、このように積雪が全くないというのは初めての経験だったそうです。今回の記録的な暖冬が今年に限ったことであればいいのですが、もし仮に地球温暖化が進み、今後も雪が降らないとしたら……。

雪灯籠をつくれる最後のチャンスが去年なのだったとしたら、それは寂しく思います。

 

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