こんにちは。ジャンプ力に定評のある前田(@jumpmaeda)です。
先日会社を辞めました。
今はライターとして活動していますが、最近になってライター以外のお仕事にも興味が出てきました。
世の中には様々な職業があり、様々な選択肢があります。
色々ある世の中のお仕事について知ろうと思い、とある方に話を聞いてみました。
風俗嬢のyuzukaさんです。顔出しNGなのでこの記事では手元と足元だけの写真になります。
yuzuka(ユズカ):
コラムニストで風俗嬢で精神科・美容外科の元看護師。その経験をもとに様々なメディアでコラムの連載を持っている。
Twitterでは悩み相談を受けることもあり、フォロワー数は4万超。
好きな生物は山田孝之。
原稿してたらちんぽに怒りが湧いてくんのわらう
— yuzuka (@yuzuka_tecpizza) 2017年7月19日
いきなりすごいところに手を出してしまった感がありますが、お金がどうしても必要な人が最後に行きつく場所に興味があるんです。
僕の完全な偏見ですが、お金に困った人が最後にAVや風俗嬢といった性産業に行きつくイメージがあるんですよね。
で、僕がそんなイメージを持っている一方で僕の女友達なんかは「風俗で働いたら簡単に稼げるんだろうなー。働いてみよっかなー」ってラフに考えてるんです。
もしかしたら、今男性の僕が想像している以上に女性が風俗で働くための心理的・環境的なハードルは下がってるのかもしれません。
では、実際に風俗で働いている人は”簡単に”稼げると思っているのでしょうか….。
前田:ということでお呼びしました。
yuzuka:ありがとうございます。今日はインタビューと聞いて来たんですが、今私は何を差し出されているのでしょうか。
前田:小麦粉です。インタビューに答えながらうどんを打ってもらいます。
yuzuka:どういうことですか。
前田:インタビューに答えながらうどんを打ってもらいます。あ、途中までは事前にある程度作っておいたので安心してください。
yuzuka:私の聞き間違えじゃなかったんですね。
前田:風俗で働いているとムカつく客とかいっぱいいると思うんです。で、そういう話をするときって怒りで拳に力が入るじゃないですか。
その力を利用してうどん打ったらうどんにコシが出るんじゃないかって考えたんです。あと、純粋に僕がうどん食べたいからです。
yuzuka:頭おかしいのかな
風俗にくるクソ客って?風俗嬢に聞いてみた。
前田:まずはじめに聞いてみたいのが、今、このインタビューのカメラマンをしている編集長は童貞なんですよ。
童貞って客としてはどうなんですか。
yuzuka:初対面の編集長には悪いんですがめんどくさいですね。嫌です。ただ、変に自信がある人よりはまだいいですね。
前田:例えばどんなことをしてくる人ですか?
yuzuka:AVの見すぎなのか知らないですが乳首をこねくり回してくる人とか…全然気持ちよくないのにそれでイキってるんですよ。
あとは何の見栄か分かりませんが「ゴムのサイズは俺はデカいからLサイズを」って言ってくる奴に限って小さくてムカついてきますよねぇ…
前田:ま、まあ、同性の裸ってそんなにじっくり見る機会無いし、自分のが大きいかとか比べれないですからね…。そういうときはどうしてるんですか。
yuzuka:はいはいって感じでSサイズのゴムを渡してます。でも本人にはSサイズって分からないんです。
パッケージにうさぎさんが描かれているゴムがあるんですが、それはSサイズなんですよね。ちなみにLサイズがライオン。
風俗嬢はそのパッケージを目印にして相手のサイズに合ったゴムを相手のプライドを傷つけないように渡しています。
前田:つまり、ウサギさんが描かれたゴムを渡されたら他の人に比べて『小さい』ってことですね。
yuzuka:あとは「僕って君にとって何なの?」って聞いてくる客がいるんですけど…いや、ただの客だから!
そういう人って「濡れるってことは俺のこと好きなんでしょ」って聞いてきたりするけど、あれも濡れてるわけじゃなくて仕込みローションですからね。
前田:え、仕込みなんですか…
yuzuka:本気で濡れてると思って勘違い発言してくる奴は、ほんっっっっとに迷惑ですね。
yuzuka:最後までしないお店で「好きになったから挿れさせろ」って言ってくる客もクソですね。「他の子はやってるよ」って言ってきて本番しようとするんです。狙われるのは新人の子とか大人しそうな子。
「そんなんじゃ指名とれないよ。指名とれてる子はみんな本番やってるよ」って言って本番しようとしてくるんです。
ソープだと最後まですることはあるんですが「ゴムつけたくない」って言ってくる人もいますね。ナマの強要です。
前田:それどうやって断ってるんですか。
yuzuka:私の場合は普通に「ムリ」って言って断ってます。
前田:断り切れずにやっちゃう人もいるんですか?
yuzuka:いますね。でも違法店に多いんですが、もともと生とか中に出せるお店もあるんです。お金がたくさんもらえるから。ただ、その反面、そういうお店ではたらいてる人って病気のリスクがめちゃくちゃ高いんです。だからそういうお店は風俗業界の中でも『墓場』ですね。あと、お尻でのプレイが必須なところとかも墓場ですけど。
前田:性病について風俗嬢の方はどんな感覚なんですか。
yuzuka:初めのころは「性病はものすごく特殊なこわい病気だ」という感覚なんですが、風俗嬢としての経験を重ねていくと「病気にかかってもすぐ治る軽い性病だったらラッキー」という感覚になります。
前田:店側にそういった病気やヤバい客から守るシステムはあるんですか?
yuzuka:病院に検査に行かせてくれたりするところもあります。ヤバい客が現れたとの対応に関しては、部屋の電話からパッて店の人を呼べるようになってます。でも、例えばデリヘル。ホテルとか家に行って、電話できずに殺されちゃったケースとかもあります。
あまり風俗嬢が殺されても事件は重大に扱われないんですよね。「このくらいのリスクは分かっていてこういう仕事をしていたはず。自己責任」と判断されるので。
前田:yuzukaさんはデリヘルも経験されてましたよね。何か被害に遭ったりとかは無かったですか?
yuzuka:録音されたことはありました。いつも私はチェックしてるんです。ベッドのそばにスマホが置いてあったら、「荷物が汚れちゃうので..」と言ってタオルを相手の荷物にかけるんですが、その間に相手のスマホを操作して待ち受けを確かめてますね。
タオルを荷物にかけるのは、もしカメラで盗撮しようとしていても、タオルで目隠しできるからという意味もあるんですが。
で、それで録音してるの見つけたときは、もうブチ切れましたねぇ!!!
バンッ!!!
前田:一番ブチ切れたのは?
yuzuka:抜き終えたあとに全裸同士で正座させられて「なんでお前こんなクソみたいな仕事してるんだ」って説教された時です。
「てめえ、さっき抜いただろ」って思いました….あー思い出しただけで腹たってくるわ…。
前田:ちょっとyuzukaさん…?あの…ちょっと怖すぎます….
前田:まあ「なんでこんなところで働いてるんだ」と言いたくなる気持ちも理解できますが…でも確かにこれムカつきますね。
yuzuka:しかもよくあるんです、抜き終わった後に説教って。
前田:よくあるんですね。風俗に頻繁に来る人って似たような感じの人なんですか?
yuzuka:いや、でもそれはいろいろですね。まず、お金によって違うんですよ。高級店か格安店なのかとかで。
私はどっちも経験あるんですが、格安店は私からすると総じてクソです。抜ければいい、それこそ肉便器としか見ていないみたいな人が来ます。
一方で、高級店だとお金持ちで、女の子と時間を共有したいって人が多いんです。だから5時間予約とかでずっと喋るだけとかもあります。
前田:良い客と呼んでいいかは分かりませんがそういう方もいるんですね。というかそもそも男性が風俗に行くことについてはどう考えていますか。
僕は恋人がいてもまあ、風俗くらいはいいかなと思ってるんですけど….
前田:そ、そうですよね〜!恋人いるのに風俗行く人最低っすよね!!!
でも..yuzukaさんにも恋人はいますよね…。そのことに関していろいろと聞きたいとこもあるんですが、それはまた後に聞くとして…
例えば、恋人との夜の生活ってあるじゃないですか。普段からお仕事でそういうことをされているとなると、恋人との行為って普通にできるのかなってちょっと思うんですが。
yuzuka:普通の行為は分からなくなります。
風俗って順番が出来てるんですよね。まずはこのプレイ、そのつぎにこのプレイって…だからいざ恋人とするときに「あれ?普通どうやってやるっけ」ってなるんです。
順番以外にも、風俗で働いていることを明かしていない彼氏だと「普通の人っぽいってどのくらいのテクニックなんだろう」って迷うこともあります。
前田:恋人に風俗嬢であることを明かさないこともあるんですね…結婚とかについてはどういう風に考えていますか。あっ、小麦粉を発酵させ終えたら打ち粉して、麺を作っていってください。
yuzuka:風俗には結婚して子供がいるような人が当たり前のように来やがるんですよ!何の罪悪感もなく!!!
前田:打ち粉が激しすぎる…
yuzuka:風俗で働くまでは、私は結婚というものを信じていました。でも、そういう人たちを見てきて、今ではそれが幻想だと思うようになりました。基本的には男性不信なんですよ。
前田:男性不信になってるならお仕事での男性とのプレイ中にはどんなことを考えているんですか。
yuzuka:「どうやって刺し殺したら苦しいかな」とか。
あと、男性と肌を重ねる感覚は気持ち悪いですね。
この付きまとう感覚を超えためにそれ以上の感覚である『痛み』を得ようとして「リストカット」する子もいます。
前田:yuzukaさんはしないんですか。
yuzuka:リストカットは風俗嬢としての価値が下がるのでやりません。
前田:プロ意識がそういう方向にもはたらくんですね。
yuzuka:というかそもそも、お店に雇う条件としてあるんですよ。
年齢や顔面レベルのほかにもリストカットNGみたいな条件が。
そういえば他にもありました…デリカシーのないクソ客。
男性と対面した時にいきなりぱっと私の腕を掴んで手首を見て一言「よかった。やってないわ。」って。
お前ふざけんなよ!!!!クソが!!!!!と。
いや、なんで….
麺が出来たのでいよいよこの麺を茹でていきます。
茹でている間、僕はインタビュー中にずっと気になっていたことを聞きました。
前田:yuzukaさん….。そこまで怒ったり大変な想いをしているんだったら、なんで風俗続けてるんですか?
恋人を裏切ってまで風俗に行く男はクソだ。という話もありましたが、逆にyuzukaさんの恋人からしてもyuzukaさんが風俗で働き続けていることが分かれば、男性は嫌がると思います。そのあたりはどう考えていますか。
あと、少し差別的な言い方になってしまいますがどうして『普通』の仕事をしないんですか。風俗で働く以外にも色んな選択肢はあるじゃないですか。
なんで風俗で働いているんですか。
後編はこちら
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