寒い季節に旬を迎えるカニは、上品な味わいの高級食材です。年末年始やお祝いの席でよく見かけます。
カニはなかなか食べる機会がないということもあり、シンプルな食べ方しかしていない人が多いのではないでしょうか。もちろんそのまま食べても美味しい食材です。ですが、カニはさまざまな料理に加えることができるほど、万能な食材でもあります。
今回は、カニの良さを引き出すおすすめの食べ方をいくつかご紹介します。アレンジを加えた食べ方が知りたいという人は参考にしてみてください。
カニ本来の味を楽しめる食べ方
まずはカニ本来の味を楽しめる、スタンダードな食べ方をご紹介します。
生でカニを食べても美味しいですが、調理方法を変えることによってカニの香りや出汁をより一層楽しむことができるのです。
焼いて香りも楽しむ
カニは殻ごと焼くことで香ばしい薫りと食感を楽しむことができます。
バーベキューセットやオーブントースターなどで、カニを焼きましょう。カニの脚を使い、半分殻を取った状態にします。アルミホイルに包んで少し焦げ目がつくまで焼けば、完成です。ジューシーでホクホクとした身と、凝縮された旨味の汁を味わうことができます。
お好みでレモン汁で味付けすることで、より一層美味しさが引き立つでしょう。
また、カニみそを食べきった後で甲羅を炙り、そのなかに辛口の日本酒を入れた、風味豊かな甲羅酒も醍醐味のひとつです。
生でカニ刺しに
しっかりとした歯ごたえを楽しみたい人には、カニ刺しがおすすめです。
鮮度抜群のカニの脚を氷水につけることで、花が咲いたように身が広がります。弾力のある食感を楽しめるでしょう。
わさび醤油で食べる方法が定番です。甲羅にカニみそを入れたまま炭火で炙り、カニ刺しにみそをつけて食べる方法もあります。
もちろん冷凍でもカニ刺しは十分堪能できますが、通販で注文するときには刺身用のカニを選びましょう。
鍋にして旨味を引き立たせる
冬に良く食べられる鍋のメインに、カニを用意しましょう。カニがあることで、見栄えと味が劇的に豪華になります。
カニを鍋に入る大きさに切り分けて殻ごと入れましょう。白菜やしいたけ、長ネギといった他の食材と出汁を一緒に煮込めば、カニの旨味がたっぷり染み込んだカニ鍋の出来上がりです。
カニの身をしゃぶしゃぶとして食べると、生や焼きにはない、とろけるような食感を味わうことができます。
〆にご飯と卵を入れてカニ雑炊を楽しむのもよいでしょう。
ひと手間加えて更に美味しく
カニ本来の味を堪能したいとなると、カニ刺しや焼きガニ、カニ鍋で食べる人がほとんどでしょう。
実は、カニはひと手間加えることで、さらに楽しむことができる食材です。カニは香りが良く、旨味の濃い出汁も出ます。料理に有効活用しないのはもったいないです。
ひと手間アレンジを加えたおすすめの食べ方を5つご紹介していきます。
炊き込みご飯
あらかじめカニを煮立てて出汁をとりましょう。
お米とゴボウや人参、揚げなどの食材と調味料、カニからとった出汁を加えて炊くことで風味豊かな炊き込みご飯が完成します。
炊く前にカニを丸ごと入れておく方法もあります。
殻からもカニの旨味が染み出し、食材全体に行き渡ることでよりカニの香りを感じられるでしょう。ほぐしたカニの身と、甘めの調味料を加えて炊くカニめしもシンプルながら絶品です。
生でカニを食べた後に残った殻を使うだけでも、いつもと違う炊き込みごはんになります。
春巻き
カニの身に青葉やチーズをのせ、皮で包んで揚げましょう。外はサクサク、中は身がホクホクの春巻きが完成します。
ソースでこってりと食べてもよし、レモンだれであっさりと食べてもよし、いろいろな味わいを楽しむことができる料理です。
生の旨味を活かしたい人には、生春巻きをおすすめします。レタスや玉ねぎ、トマトなどと一緒に包み、スイートチリソースにつけて食べる方法も相性抜群です。
カニカマで代用できる料理ですが、本物のカニで食べる春巻きは一度食べたら忘れられないでしょう。
コロッケ
ホワイトソースに茹でたカニの身を入れ、衣を付けてきつね色になるまで揚げます。濃厚でクリーミーなカニクリームコロッケの完成です。
追加でアボカドやパルメザンチーズを加えると濃厚さが増し、キノコを加えると食感を楽しむことができます。自分だけのアレンジを加えられるところもコロッケの良さです。
カニ単体では味わえない、トロトロの食感を楽しんでください。
あんかけ
カニの身を甘酸っぱいあんかけに加えます。チャーハンにかけると、あんかけチャーハンの完成です。かに玉にかけると、卵のふわふわ感にカニの身の風味が加わり、料理に高級感が増します。
和風テイストにしたい人は、カニにかぶやほうれん草を加えることをおすすめします。シンプルな味付けのあんかけスープにすると、あっさりながらしっかりとした上品な味のスープが完成です。
また、鍋の〆のときには、とろみをつけてあんかけ雑炊なんていかがでしょうか。
カニ汁
手軽にカニの旨味を楽しむのなら、カニ汁はいかがでしょうか。
少し小さめのカニをふたつに割って煮立て、味噌を加えてネギや海藻をトッピングすると完成です。器の中からカニの爪や脚が飛び出すように盛りつけると、料亭の気分も味わえます。
味噌だけで美味しくなるので、カニの旨味がどれだけ強いのかよくわかる料理です。寒い季節に暖かいものが食べたいとなったときには、手軽に作れるカニ汁に挑戦してみましょう。
まとめ
カニは豊かな薫りをもち、身の旨味と出汁が詰まった食材です。料理に加えることで、美味しさに差が出てきます。
通販の冷凍されているカニでも高い満足感を得られるのでおすすめです。
年末の家族が集まる席などで、今回ご紹介した数種類の料理でカニのフルコースを作ってみてはいかがでしょうか。