5年間の妊活の結果、体外授精で第一子を出産することができた猫野きなこです。
私は妊活中に「子供が欲しい」と思う自分に対して夫が非協力的に感じたり、夫婦の気持ちの温度差にさみしくなることがよくありました。
気持ちのすれ違いによる妊活のストレスで夫婦仲が悪化し、最悪は離婚してしまうケースもあると思います。
今回は私が夫に対して非協力的に感じた3つのストレスと、夫婦の温度差を感じる原因、妊活トラブルで離婚しないための対策についてまとめました。
目次
夫が非協力的に感じた3つのストレス
妊活中の妻が夫に対して「どうして妊活についてもっと真剣に向き合ってくれないの?」と感じるストレスの原因は大きく分けて3つあります。
1:自然に妊娠できると楽観的
妊娠することは当たり前ではありません。
しかし、女性に比べて男性は「そのうち自然に妊娠できる」と楽観的に考えている人が多い気がします。それは女性の排卵について詳しく知る機会がないからです。
1年は365日ありますが、排卵日は平均的に年間9~14回しかありません。
生理周期には個人差があるので、排卵日がもっと少ない人もいます。年齢が上がるにつれて生理周期は長く変わるので、高齢で閉経が近づくと妊娠できるチャンスはもっと少なくなります。
その数少ない排卵日に合わせても、妊娠する確率は若い健康な夫婦で約20~25%です。
夫が妊娠について楽観的な態度をとると、妻はストレスを感じてしまいます。
2:排卵日に体調を整えない
タイミング法での妊活をしていた時、私は排卵日に向けてサプリメントや運動、病院から処方される薬・漢方などで体調を万全に整えていました。
基礎体温を毎日つけて病院に通って内診で排卵日を特定してもらい、排卵日がわかるとすぐに夫へ伝えました。
しかし、夫は仕事で疲れて夕飯を食べた後すぐに寝てしまったり、風邪をひいて体調が悪かったり、飲み会で遅くなったりして夜の夫婦生活ができないことが少なくなかったです。
こちらは排卵日を逃す度に妊娠しづらい体になっていくことに焦りを感じているのに、目の前でスヤスヤと眠る夫に対して怒りを感じました。
「仕事が忙しいし、体調が悪い日や会社付き合いがあるのはしょうがない」と頭では理解していても、年に数回しかない排卵日を無駄にする非協力的な行動に悲しくなります。
3:妊活について勉強しない
自分の食生活には無頓着なのに不妊の原因が女性側にあると考えたり、不妊の検査をすすめると怒りだしたり、したがらない男性は多いのではないでしょうか。
男性不妊には先天性と後天性があり、後天性の原因はストレスやアルコール、喫煙、肥満、薬の影響など身近な問題で起こります。
妊娠初期に食べないほうがいいと言われるマグロやうなぎなどの食材を夫が「精がつく」と思って買ってきたことがありました。好意でしてくれているのに「妊活について自分から全然勉強する気が全くないんだな」とモヤモヤした気持ちになりました。
妊活について女性だけが勉強するのではなく、男性側も積極的に勉強するようにしてほしいです。
夫婦の温度差を感じる3つの原因
妊活中に夫婦の気持ちの温度差を感じる原因には以下の3つの現状があります。
1:夫は危機感を持ちづらい
妊活に対する夫婦の気持ちの温度差に女性が傷つく原因の一つとして、「男性は病院に行く回数が少ないため危機感を持ちにくい」という現状があります。
妊活は女性だけが頑張るものではなく、夫婦の共同作業です。
夫婦の温度差をなくすためには病院でのやり取りを夫婦でしっかり共有し、男性も興味を持って前向きに取り組む姿勢が大切です。
お互い暗くなったりギスギスしないために、今日あったことを明るく話すようにしましょう。
2:妻を気づかう態度が逆効果になる
夫は妊活中に「子供ができなかったらできなかったでいい」と私によく言っていましたが、子供が欲しいとは思っていたけど私にとってプレッシャーになるから言わないようにしていたそうです。
確かに私は義母からの「子供はまだ?」というプレッシャーがストレスではありました。
しかし、そんな夫の前向きではない態度に私は「自分だけが子供を欲しいと思っているのかな」と気持ちの温度差に寂しい思いをしていたので、夫には私と同じ位の気持ちで妊活に取り組んで欲しかったのです。
夫が私を気づかってくれた優しさが、逆に気持ちの温度差を感じる原因になっていました。
3:妊活を作業のように感じてしまう
排卵日に合わせた夫婦生活を何年も続けていると、妊活を子作り作業のように感じてお互いに気持ちが冷めてしまいます。
世の中の夫婦や恋人は簡単に自然妊娠ができているように感じ、「他の夫婦と比べて自分はなんでこんなに努力してもできないのだろう」と虚しくなってしまうのです。
妊活を義務化してしまうと夫婦の関係もうまくいかなくなってしまうので、普段から妊活以外でもコミュニケーションを取ることが大切です。
私はあまりできませんでしたが、妊活がマンネリ化しないように新しい下着をつけたり誘い方に気を配るなど女性も努力したほうがいいんだろうなと思います。
妊活トラブルで離婚しない対策
夫は「子供ができなければ離婚する」という人ではなかったのでそれはよかったのですが、義母から「孫の顔が見たい」というプレッシャーは会うたびに感じていました。
私は義母に「嫁としてダメな烙印を押されるのではないか」と勝手な被害妄想に陥っていたのです。
生理前になると妊娠超初期症状を調べまくって自分に当てはまる内容があれば一喜一憂し、妊娠検査薬が陰性だと奈落の底に突き落とされました。そんな心理状態を毎月繰り返しているとだんだん精神的に追い詰められていきました。
夫は私よりも働く時間が長く、帰ってくると精神的にも肉体的にも疲れています。
そんな夫に「排卵日だから」と毎月しつこく事務的に伝えていたので、帰っても仕事があるような気分にさせてしまっていたのです。
妊活で離婚しないための対策として、夫とギスギスしてしまった時はお互いのストレスや悩みを話し合うようにしました。
その結果、私は自分の気持ちだけでいっぱいいっぱいになっていて夫の気持ちを考える余裕が欠けていたことを反省し、夫も私が妊活で精神的に追い詰められていたことを理解してくれました。
お互いが「自分の気持ちをわかってほしい」と考えるとうまくいかないので、相手の気持ちを思いやることが大切です。
不妊治療を始めるタイミング
排卵日に合わせるタイミング法で夫が非協力的だと女性は特にストレスを感じやすいです。
ストレスは不妊の原因になります。
しかし、「子供が欲しい!」と思うあまりストレスを感じてしまう悪循環を生んでしまいがちです。
タイミング法のやめ時は年齢にもよりますが、世界保健機関(WHO)では「避妊をせずに12ヶ月以上妊娠できない状態」を不妊と定義しています。
「◯年以上赤ちゃんができなければ不妊治療を受ける」という期限を夫婦で決めておくのがおすすめです。
私はタイミング法から体外受精に踏み切ったことでストレスがかなり減りましたし、診察によって次のステップに進めることが気持ち的にとても楽でした。
タイミング法を試していた時は出口のないトンネルをさまよっているような気分でしたが、不妊治療の診察は夫婦の不妊の原因を調べて適切な方法を選択できるのです。
不妊治療を始めるということに抵抗を感じる人がいるかもしれませんが、子供ができないストレスをずっと感じているなら試してみる価値はあると思います。
不妊治療の費用とまとめ
体外受精や顕微授精の県と市からの助成金は年齢や人工授精によって助成回数が違ったり、費用が一切出なくなってしまいます。
私の住んでいる地域の場合は女性が40歳以上になると助成回数が半分になり、43歳以降は対象外になってしまいます。私は39歳で不妊治療を受けたのでギリギリセーフでした。
体外受精の費用については県と市から助成がかなりあったので、数十万くらいの負担で妊娠することができました。
2回の体外授精で県からは45万円、市からは20万円の合計65万円も補助がありましたよ。
不妊治療は何百万円もかかるというイメージでしたが、私たちの場合はそれほど費用はかからなかったので、不妊治療は高いからとあきらめている人は、夫婦で県と市の助成金額や不妊治療専門の病院のホームページを調べてみてください。
「夫婦の子供がほしい」という気持ちは相手を愛しているからこそ生まれるものだと思います。妊娠するという結果にこだわるあまり、相手の気持ちをないがしろにする言動や行動はしないように気をつけたいですね。
ライター:猫野きなこ
ブログ:きなこ猫のスッキリ生活 http://www.kinakoneko.com/
きなこ猫の不妊活ブログ http://www.funinkatu.com/
Twitter:@kinako22neko